(○・∀・)ノ マイド!!ジェネシスです。
実は昨日(2020年3月31日)にDHL便で急遽、THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsが入荷しましたのでレビューします。後ほど試乗レビューにも触れています。
公式にて公表されていました予約開始日に早々に海外にて予約しておりました。恐らく日本での窓口での受付は場合によっては遅れるのでは?という予想していましたので、結果的には予想は当たっていましたね。
◻️THRUSTMASTER®T-LCM Pedals
元箱は以前に公開したものと同じデザインです。サイズは結構大きいです。さて、開梱の義!(笑)
基本ベースはエンプラ(エンジニアプラスチック)を使用し、フットスペースは擦り傷防止と、見た目上のアクセントに薄いスチールのパンチ板が備わってます。従来のT3PA媒体のボディ設計から一新されており、裏側の補強リブに至るまで強化されてる感が伺えます。もしかしたら、今後リリースされるペダルのベースになるかも知れませんね。
ペダルはレーザーカットされたスチールを採用しています。穴が複数あるのはペダル位置を左右に微調整する為に設けられたもの。
ペダル裏側ですが、メインフレームはアルミのダイキャストで、複雑な形状の肉抜きデザインは綺麗に出来てます。
※アルミニウム・亜鉛・マグネシウム・銅などの合金を金型内に圧入し、瞬時に成形する特殊な鋳造品がダイカスト(ダイキャスト)です。
側面から見ますと肉抜きがされ軽量化されていますが、部分的な張り出したデザインから剛性感はしっかりと確保されています。海外の製品(自動車やバイクなど含め)にはよく見受けられる製法です。
これがブレーキのダンパー部分です。スプリングの組み合わせのみの構成なので踏んだ時の応力はバネ感を感じます。最初は凄く硬いですが、熟れてくると少し柔らかくなった印象なので、暫く使ってみて、後で他のセットを試すのも良いかも知れませんね。(数種のスプリングにより複数の組み合わせが可能です)
ダンパーの根本にさり気なく備わっているのはLCMロードセルセンサーです。ロードセルは、力の大きさを電気信号に変える変換器です。力に比例して変形する起歪体とその変形量”ひずみ”を測定します。
よく、機械的物性測定機のセンサーにも使われることから正確性が必要な用途の測定器にはよく備わっています。
THRUSTMASTERではこの部分をロードセルフォースセンサーと呼称しています。スプリングを保持する突き出しシャフトはスプリングカラム用保持ロッドという呼称になります。
ペダルの角度はデフォルトでもそれなりに立ってます。コックピット等、角度を付けられるペダル台の場合は寝かせた角度でこのペダルを固定するかと思います。私も半分以上下げて固定してみましたが、まだ立ち気味な感じがします。フラットで平面な角度の台座に付けると良いかもです。
着座がフォーミュラスタイルですと、その角度では厳しいと思われる人ならば、写真の様にペダル角度を立ち気味に替えるMODが付属しています。
THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsは横から見るとこんな感じで、ブレーキのみアームが飛び出している事が分かります。ダンパー支持部は、ダンパーを押し戻すとこで簡単にスプリングが交換出来るようになっています。
ダンパースプリングは色毎でスプリング抵抗値が異なります。
白(1個付属)/F10
グレー(1個付属)/F15
黒(1個付属)/F20
赤(2個付属)/F30
工場出荷時のスプリングの組み合わせはグレー&黒でしたので、デフォルトは中間の組み合わせみたいです。
因みに、白+グレー(弱抵抗)、グレー+黒(中抵抗)、赤+赤(強抵抗)という組み合わせが例としてあります。
ブレーキペダルのセッチング効果を減らすには、中央クロームメッキ加工セッチングスプリングの真ん中で1~5個のフラットワッシャーを保持ロッドの上にスライドする事で調節が可能になってます。
(開梱時に付属していたワッシャーはここで使われる)
◻️THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsの対応機種
PCは予めUSBケーブルが付属されていますので、直接接続出来ます。THRUSTMASTERのホームページからTHRUSTMASTER®T-LCM Pedalsを検索してFirmwareをインストールしておきます。
THRUSTMASTER製のステアリングコントローラーは、以下が対応しています。
・TS-PC Racer
・T-GT
・T300RS
・T150(※箱にはProと記載があったが…)
・TS-XW
・TX
・TMX
これらに直接接続し、最適に作動させるにはステアリングコントローラーのベースFirmwareを最新のものにアップデートして下さい。
その他、注意点として、開梱した際に入っていたこの厚紙ですが、穴が空いている事がお分かり頂けると思います。これをコックピット又は据え付けるモノに当てて穴位置を確認する為のものでもありました。穴位置が合わなければ、場合によっては固定する台座に穴あけ加工も必要になると思います。
因みにSTRASSEコックピットでは穴位置が合わなかったので、後々加工する予定です。
◻️THRUSTMASTER®T-LCM Pedals試走レビュー
今回は試走するにあたりASSETTO CORSAでTHRUSTMASTER®T-LCM Pedalsを使ってみました。
先ず、アクセルペダルとクラッチペダルに関しては、剛性感もキチンと出ており、T3PA Proを含めどのモデルにおいてもトップクラスであると思います。クラッチは他のグレードより適度に重く、その反力は一般的なスポーツカーの様な乗用車のソレに近しい感じがしました。
ブレーキですが、デフォルトのスプリングセットであるグレー+黒でも初期は「硬っ!」って思いました。硬いと言うかスプリング特有の反力が足に抵抗感をモロに感じますので跳ね返し感とでも申しましょうか。
例えばT3PAでもMODが押される力に対して、ブレーキを踏み切ったポイントで油圧ダンパーの様な弾性を含む反力を感じますが、コイツは全体がバネ感があるので、踏み初めから底まで踏み切ったポイントまでがスプリング特有の反力を感じます。それはT3PAやT3PAとも違うフィーリングであり、THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsはコイツなりの所謂「慣れ」が必要だと感じました。しかし、1~2時間程走り込んでるとスプリングが熟れてきて、初期頃のタイトな硬さは少し薄らいでおり、この熟れた状態がこの付属スプリングの本当の持ち味なんじゃないかな?とも感じました。
今後は1番硬い赤+赤セットも試してみる予定ですが、今のセットでも十分に足に疲れが来ます。
恐らく脚力の弱い女性ドライバーは、1番軟らかいセットの方が踏み抜けると思います。標準のセットでもそれくらい反力がありますので試してみて下さい。
◻️他社ペダルとの質感の差は?
幾つかある内で、T3PAクラスは上回っている性能だと思いますので、ここでの比較材料は、やはりFANATEC CSL elite Pedals LCが当初のTHRUSTMASTER®T-LCM Pedalsが値段的にもターゲットと噂されていたペダルなので、比較した感想を記載します。
全ての剛性感においては殆どが金属で構成されているCSL elite Pedalsの方が高いです。しかし、アクセルやクラッチペダルの部品類に関しての剛性面ではそれ程大きな差は無いと思います。各部品の支持部がエンプラであるTHRUSTMASTER®T-LCM Pedalsそのもののライフ(寿命)は、この先使い続けないと分からない部分ではありますが、これは好みの問題になると思われます。
ただ、ブレーキタッチに関しては、初期から踏み抜くまでのペダルフィールは、より自然に踏力を加える事にリニアに効くCSL elite Pedalsの方がより自然で、より実車感に近しいと感じました。御存知の通り、CSL elite Pedalsもロードセルを実装しているペダルですが、ダンパーにはゴムMODと中間にはウレタンを採用することにより、ペダルの初期投力から踏み切った感じや、ペダルの初期遊びに至るまでダンパー感があり、それらは上手く味付けされています。
では、THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsはイケてないのか?と言うとそうではありません。
ちょっと今までのペダルの感触とは違うんです。
かつて日産スカイラインR32や、ランサーエボリューションなど、他車種には無い乗り方を要求する部分がある様にコイツは独特のペダルフィールなんです。
THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsはスラストマスターならではの乗り味を提案し、また他とは違う新しい発想でデザインを含めこのペダルを開発しました。
直立しているスプリングも、張り出しているアームのデザインも乗用車のそれ(足回りの構成パーツ)をイメージさせますよね。
これらは、決して悪い意味ではなく、この実装しているブレーキペダルユニットがスラストマスターでは主流になるのか?ならないのか?という意味では新開発の商品であり、ユーザーの反応を見ている時期でもあると思うのです。
この先、使い続けていく上で、もっとスプリングが熟れてきて上手く扱えるかも知れない。ブレーキペダルのセッチング効果を変えたりすると、また違った感じにもなりますしね。
反応スピードに関しては申し分なく、レスポンスよく、そしてTHRUSTMASTER製らしいリニアな感じは健在なので良質なペダルユニットである事には変わりないです。
FANATEC elite Pedalsは硬いけれど、投力に対してリニア且つシャープな反応と、硬い油圧ダンパーの様な若干シットリとしたペダルタッチ。
THRUSTMASTER®T-LCM Pedalsは硬いが、ソリッド且つシャキシャキとしたシャープなペダルタッチが際立つ。
そんな例えが当てはまると思います。
両者の製品は、お互いブレーキングの際にはこの硬さゆえにフルブレーキからのヒール&トゥも非常にやり易いです。
◻️こんなユーザーにはオススメ
・PlayStation4やXbox ONEの様なコンシュマー機で、既にTHRUSTMASTER製ステアリングコントローラーを持っているユーザー。
・足のサイズが小さめの人。
※FANATEC elite Pedalsはアームが長いのでかかと部分にあたる部分に下駄を掛けて高くする必要あり。
※当方は身長173cmで足のサイズが25.5cmですが、ほぼピッタリでした。
・PCユーザーはTHRUSTMASTER製のステアリングコントローラーや、それ以外で組み合わせに興味を持っている方は是非。
・所有しているT3PAのブレーキフィールに不足感を感じてる人。またはリニアなブレーキタッチが欲しい人。
・T3PA Proを検討されてる人。
さて、今回はこんな感じで情報を載せてみました。
詳しくは動画などで実際の品質や作動状態を確認するのも宜しいかと思います。
それでは!また!
*˙︶˙*)ノ"