GenesisPlanA’s diary(ジェネシスプランA・ダイアリー

主にシミュレーター関連に携わっています。世界的な範囲で扱った実績は多く、現在も複数台所有しています。日々の問い合わせが多く一問一答する側ら、掲載内容は検証・リサーチしたモノを含めて得られた情報など知的財産をオープンにしてます。レビュー等をTwitterやYouTubeなどの動画でも発信しています。現在は海外ブランド数社と友好関係にあり、技術的な面と、マニュアルの和訳にも携わってたりします。また、国内でも技術支援しています。此方の掲載内容は有効な情報を得たいと考える愛読者様への無償奉仕です。

ペダルはSIMの要のひとつと考える~高性能SIMペダルのお話です

(○・∀・)ノ マイド!!

ジェネです。

 

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今日はSIMペダルのお話を少ししてみたいと思います。

SIMペダルって、PS4/XboxONEなどのユーザーは、Logicoolやスラストマスター、FANATECなど、セットで使うことによって機能します。これらはコンシュマー機種対応なので、本体を接続することによって認識されます。

 

しかし、PCは異なるブランドを組み合わせで使っても認識してくれるのでオリジナリティーが出せるのですが、ステアリングを取り付けたホイールベースと別のペダルの組み合わせによってドライビングの印象も変わります。

 

フィーリングってドライビングするにあたって心地良さとか楽しさだとか、時には本物志向な味付けだったりとか様々なケースがあったりします。

ホイールベースが主体と囚われがちですが、個人としてはいろいろペダルを踏んできた中で、実は最もフィーリングを阻害してしまう要素がペダルだったりします。

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踏み込んだ瞬間に、人間として、足に伝わる感触とモニター上の画で捉える車両の動きは、実は頭の中で感覚がリンクしてないと気持ち悪い部分がある訳で。かと言って理想を追い求めるにも人には感覚的にも投資出来るコストにおいても差があります。

 

昨今のSIMにおいては物理エンジンと味付けがリアル志向になってきてて、10年前ほどのゲーム感とは程遠く、最近のものにおいては荷重移動とのバランスを考慮しながらドライビング出来る良いSIMが多くなりましたね!

( ´ ω ` *)

 

ペダルは世界ひろしといえども沢山のブランドがあり、それ等は各ブランド毎にパッと見、似たような設計でも、味付けやペダルフィールが異なるのです。

皆さんが一番乗る人口が多くは、市販車の一般的なスポーツカーや乗用車だと思うんですが、SIMペダルを踏んだ時に妙に違和感がある部分ってココだと思うんですよね。

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妙にプニャプニャしたり、強いバネ感が付き纏ったり、、、

しかし、そこは妥協しないといけない部分もある訳でなかなか難しいところでもあります。質感を大きく改善出来るMODも売られているのである程度のカスタムは可能な時代にはなってきました。

 

私が個人的にいろいろなSIMペダルを踏んできた中で、最もフィーリングが良かった印象があるペダルはTitonベースの油圧SIMペダルです。

このペダルが私の中でのベンチマークになっています。

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探せば数は少ないですが、SIMTAGやその他の何社かがコレをベースにSIMペダルをリリースしています。だがしかし!めちゃくちゃ高額なので、一般的な家庭に置くには現実味がありません。

※各ブランドで大体日本円にして40万~50万円は超えます

実は踏む機会が何度かあったのですが、それはSIMペダルとしては今までの中では最も高額であり、踏んだ投力に対する質感は個人での経験上でも最高のフィーリングでした。

 

ここまでするか感はありましたが!(๑´ㅂ`๑)笑笑

 

その他は、相当前になりますが、以前にもTwitterやブログで御紹介した各ブランドのペダル類があって、MECACUPやSIMWORKS、そしてWave ITALYなど20万円を超える高額なSIMペダル類も声を大にしてオススメ出来る代物ではありません。高いですから。

仮に20万円を超える代物だとしても油圧では無く、よくチューニングされたゴムエラストマーMODなので、一般的なSIMペダル感は少なからず付き纏う訳ですが、、、。

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油圧ペダルは背面にオイルをリザーブする小型のタンクが着いていますので、それは一般的な車の機構と同じ様にヌメっとした滑らかな踏んだ心地と、グッと奥で効く質感は踏み慣れた感触です。

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安価な中華ペダルではコピー商品などあったりしますが、海外の情報をいろいろリサーチしているとオイル漏れなどトラブルが出るものも少なくは無いので声を大にしてオススメする事は出来ません。

幾ら高性能に仕立てられたペダルであっても、投じたコストに対して永く使えないと意味が無いと思いますね。

 

◻️少し背伸びすれば届く質感の良いペダル

しかし、ここ最近(2~3年前ほど)から、中堅グレード?としての位置づけか、エアーダンパーを採用したペダルが数社からリリースされました。

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以前にもブログで紹介したイタリアのペダルブランドもありますが、私が今、愛用しているスペインのSRPもエアーダンパーを採用したペダルになるのですが、踏み込んだ感触はバネ感は無く、どことなくフィーリングとしては普段乗りの車からの延長線上で、リアル感を感じるペダルだと思っています。

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値段的には、例えばFANATEC V3ペダルの3倍ほど(輸入コスト含む)します。勿論、V3ペダルも良いペダルです!コンシュマー対応機種を大量に作り続けられるからこそ、値段の割には品質も高いですし、フィーリングもなかなかのモノ。

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最近では更に人気急上昇中のHeusinkveld Sim Pedalsも凄く性能は良くて、細かく効く領域も広く、ドライビング時の瞬間瞬間でのコントロールに対してリニアに反応してくれるのでリカバリー出来る領域が広い感じがあります。

しかし、構造を見て頂くとお分かり頂けると思いますが、スプリングとエラストマーを用いたMODをベースに構成されたペダルなので、確かに凄く良いペダルなんだけどリアル車両の様な質感では無いので、SIMペダルに特化した高性能ペダルだと思うんですよね。

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値段って、盛り込む設計内容にもよりますが、使われる材質や素材の量だったり、表面処理や、組み立てるコストだったり、ネームバリューだったり、いろいろな要素が絡んでたりします。

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ここ最近ではHeusinkveld Sim Pedalsに類似したペダル商品が数多く出てきており、この辺のペダルに関しては市場的にひしめき合う激戦区だったりします。値段的にもそれ程乖離した設定にはなっていない傾向なので、間違いなくHeusinkveld Sim Pedalsの位置関係を意識しての市場投入なのではないかと思います。

 

製作に関してもスチールをカットした各パーツの骨組みを組み立てる構造なので、非常に量産性に向いた設計だと思いますし、設計もコピーし易かったりと類似商品は世界を探すと多いです。コストと設計のバランスでしょうか。

 

ブランドによってはスチールをレーザーカットしたものや、ベンダープレスで打ち抜くものまで生産方法はいろいろありますが、パッと見の製品は昔と違って仕上がりが綺麗ですよね。

部分的に鋳造したパーツを組み込むペダルもある訳で、高強度と耐久性、そしてその重厚感が踏んだ質感にも少なからず影響します。

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6軸CNCマシニングで切削するSRPみたいな、パーツ一つ一つの強度と質感をも拘って生産されるペダルもあり、見た目のしっかり感とか滑らかな曲面や重厚感があるペダルは同じ様な生産方式で造られていますね。これらは厚みが出るので持った時や、ペダルを踏んだときにも重厚感が出ます。

手が込んでる割には値段も控え目で、15万円以下で買えるペダルとしては、性能を含めてコスパ良過ぎると感じるほど。

 

実は良いペダルを一度味わってしまうと後戻り出来ないという怖い感覚が芽生えます。人間は慣れる動物ですから(笑)

 

例えばSRPなど10万円を超えるペダルになってくると、ペダルタッチの絶妙感と、踏んだ時のしっかりとした手応えがあり、4万円代で買えるFANATEC V3ペダルでさえも凄く安っぽく感じてしまうほど💦

ほんと怖いです。

(A;´・ω・)フキフキ;;;;;;

 

SIMペダルとしては「リアル」を意識したペダルの踏み応えを強く推してるペダルというのは、そういうドッシリとした感じと、踏んだ時のハードな質感を感じる事が出来ます。

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特に油圧や、ガスダンパー設計のペダルに関しては、それをかなり感じる事が出来ますね。

長時間プレイするとほんと疲れます(笑)

 

勿論、最近のペダルはどれを見ても分解能は高く、細やかな制御をしてくれるので人間の感性に近付きますし、それが逆に難しさも感じたりしますので、ペダルの選択肢としては単純に「速さだけを取る」のか「リアル感重視で気持ちよく走る」のかで別れると思うんです。

 

後は、各ブランドの味付けで、例えば初期制動力に確かな手応えが欲しいか、コーナーの入口から出口までの細かいところのコントロールが欲しいペダルなのか。それぞれ狙った質感てのがありますので、それは実際に触れてみると分からない部分ってあるんですよね。

SIMWORKSとかは初期制動感が強いですが、それはロードセルセンサーの感度と、それを好みに変化させるMOD類の組み合わせで微妙にニュアンスが変わります。

 

油圧やエアーダンパー式のペダルはMODによる質感を変える事は出来ませんが、実はMODは要らないと感じてしまいます。オールマイティな質感とでも申しましょうか。

それは、一般的な乗用車両から、GT、フォーミュラ、ラリーなど、どれをプレイしてもオールマイティにやり易かったりするので、無難にどのジャンルも楽しめたりします。

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通常、御自身で購入し、愛用してるペダルって、個人で好みのSIM寄りにMODとか調整すると思います。特にラリーなどはマッドな低ミュー路でのボコボコとした路面に躊躇するようなペダルワークは難易度を底上げしてしまいますから、人間の心理としてそれに合わせたMODのチョイスや、踏み方を意図的にそれに合わせる様にコントロールしてると思うんです。

それって、実際に不自然な行為であったりするのですが、SIMだから仕方ない部分も当然あると頭の中で認識しているので少なからず「妥協」って入ると思うんですよね。

 

しかし、わがままで欲張りなプレイヤーならば、実車の様なペダルタッチの質感やコントロールなどなど、例えSIMであろうと、いろんな面でリアル感を感じながら走りたい!と感じでる筈ですよね。

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年齢的なものや、諸事情でリアルは辞めたんだけど、SIMでプレイしててもコントロールにリアル感が欲しいというお声はチラホラ聞いたりします。

 

個人的にオススメし易い価格帯では、大体8万~15万円位がやり過ぎていない適度な選択だと思いますし、「リアル感は大事」というユーザーさんにはSIMっぽいペダルよりも、リアル感を演出してくれるペダルの方が満足されるとは思いますね!f:id:GenesisPlanA:20210409115927j:image

アクセルやクラッチにスプリングを実装しているペダルでは、スプリングをハードにすると不自然なバネ感が付きまとってしまいます。

特にHパターンシフトでヒール&トゥを使ってドライビングするユーザーは、この辺の心地良さも大事だと思います。

実際にいろいろ踏んで、調整して試したりするんですけど、過剰にハードにすると、その不自然なバネ感が強く出るペダルってあります。

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私が何故、SRPをチョイスしたかと言うと、値段的には12万円半ば位でオススメし易い価格帯でありながら、踏んだ時のフィーリングが凄く滑らかで自然だったんですよね。走ってて気持ちよかったんです。

WRC9やF1 2020などペダルのクセを自分の感覚に合わせてMODなど駆使して仕上げたいSIMであっても、無調整でそのまま走ってて無意識にべダル踏んでたんですが、意図的に合わせる行為はせずとも気がつけば自然な感覚で走ってたんですよね!

大体どのSIMでプレイしても同じ様な感覚で走れるって他の同価格帯のペダルでは無かったので、ほんとペダル選びって大事だなー!って感じさせられます。

 

勿論、各家庭やプレイする環境、そして資金面において贅沢出来ない人も多く居らっしゃる事は存じております。しかし、少し背伸びしてワンランク上のペダルを手にした時に違った感動を憶えると思います!

 

逆に、良いペダルを踏んだから緻密なコントロールを安価なペダルでもある程度、感覚は共有出来ますし、例え癖のあるモノであっても乗りこなすスキル的なモノも身についてるという事もあったりします。安価なペダルであっても、企業努力で仕立てている良いペダルって少なからずあります。

 

一般的にはホイールベースを優先に考えがちですが、ペダルフィールも凄く大事で、如何に気持ちよく走れるか!気持ちを載せて走れるか!というジェネ的な考え方のお話でした。

 

 

たかがSIM、されどSIM。と、言われる方もいらっしゃると思います。しかし、今、この時代でいいモノを作ろう!楽しいものを得よう!と努力されてるブランドさん達が世界中に居ます。

 

皆さんも限りある選択肢の中で、素敵な巡り合わせがあればと思っております。

 

長々と申し訳ありませんが、私が伝えたかったフィーリングやニュアンスを含めた記事ですが、何かのお役にたてたなら幸いです。

 

 

今回はこの辺で!

アディオス!!( -`ω-)b💕