(○・∀・)ノ マイド!!
ジェネです。
実はつい先日にレーシングシミュレーター用のコックピットが完成したので、依頼者様に御足労願いまして、コックピットのフィッティングとシート合わせに事務所へ行ってまいりました🍀*゜
(´>∀<`)ゝ
話の発端は、私のところにとある御方から御相談があった事がキッカケでした。
実は依頼頂いた御方は足に軽度の障害がありまして、普段は杖をついて身体を支えながら歩いておられます。世の中には生まれついてから健常者となる方は少なくなく、車には憧れるけれど運転は出来ないから.........と諦める方達も少なくないのではないかと思います。
今ではPlayStationやXboxなどの家庭用ゲーム機でも、とてもグラフィックも超綺麗で、物理的な自動車の動きもある程度は再現してくれる素晴らしい時代になりました。
技術の進歩は人の生活を豊かにするとは言いますが、私もエンジニアとして実感します✨
昔はゲームって感じでしたけれど、今はシミュレート出来る仮想ツールとして老若男女問わず楽しめる趣味として楽しめる本格志向なモノが多くなってきました。
そしてそれに付随するデバイス、ハンドルコントローラー"ハンコン"(日本での俗称)も、より緻密なコントロールが出来る様になってきて、やはりそこには求める需要に応えるべく進化してきました。
遡ること、約3ヶ月前ほどに、とある御方から「どんなコックピットが良いんでしょうね?」、「実は少し障害がありまして乗り降りもし易いモノが欲しいのですけれど…」、「どれを選んで良いのか分からないんですよね」という事でした。
コックピットはどんな物が良いのか?悩む人は多いと思います。しかし、設計面やデザインで考えてしまうと使用感に支障が出る事もあったりします。
その事をお聞きした私と致しましても、今までの経験則とか知見を元に考えましたが、パッケージとしては良いんだけれど、こんなポイントに支障が出る💡とか、着座したとしても降りるのが大変だよなぁ…とかいろいろ頭を駆け巡り、頭に浮かぶ構成を数パターン考えたりしました。
しかし、丁度その頃はライソン株式会社様(Wrigson Racing Factory:WRF)へ、SIMアドバイザーとして関与し始めた頃でしたし、丁度、ライソン様もカスタムするオリジナルコックピット造りをし始めた頃でもあって、この件に関して何とか実現させたいと思い相談したところ、快く引き受けて下さいました。
元々、ライソン設計のコックピットはよく考えられた設計で、そこに私がイメージしている細かいところの仕様はデザイン修正を加えつつ構築していけば実現出来るはず!と🍀*゜
◻️所有しているSIMデバイスを活用する
つい最近ですが、FANATECから待望のPlayStation4/5対応のFANATEC グランツーリスモPro DDがリリースされたということもあって、今回の依頼者様は注文されており、既に御手元に届いているが、一度設置したモノの強度的な問題や利便性から既存のプレイシートではダメだと感じたらしいです。常々、乗り降りやプレイしている姿勢も寝そべるようになってしまうとか難儀していたとの事でした。
ライソン窓口でも御相談頂ければセットでの御提供をしておりますが、既にお持ちのSIMデバイスならば、取り付け時の機材とのフィッティングも行っております。
所有されているコックピットでは、よいドラポジが得られないという事で、よりハイエンドな環境が欲しいというオーダーはありますが、最近ではスペインのSIMペダルブランドであるSRP(SimRacingPro)も凄い人気で、コレを指定してオーダーして頂いてる件数も多い様です(笑)
事務所へ訪れた際には、各依頼者様から既に送られてきているFANATEC Podium DD2や、SRPペダルも数セット置いてありました。これはコックピットとのフィッティングをスタンバイしている案件です🍀*゜
この様な事もやっております(笑)
◻️足が自由に動かせないというポイントを考える
先ず乗り降りする際に足が大きく曲がらないので、足元のクリアランスを考える……🤔
「コレでいいよね」的な考えは無く、着座した後のペダルへのアプローチや踏む角度も適切でなければならない。また、日によっては体調も含めて微妙に踏み方が変わるのがあるので、その辺も考慮して、ペダル台には角度調整・高さ調整は前後に機構を備え、着座した際のペダルを踏む深さの微妙な違いにも対応出来ると共に、レバーひとつで簡単に調整出来るスライダーを装備。
ペダルの種類によって取り付ける穴は、各メーカーやタイプによって違うので、そこは多機種が対応可能な様に考慮した固定穴が幾つか設けられている。
後で機種が変わったとしても対応出来るようにと予めて考えてあるデザイン構成。
足首は曲がらないので膝から降ろす様にペダルを押してコントロールするので、足周りのクリアランス確保と操作性は犠牲にしたくないので、ホイールベースを固定するステップはコンパクトに纏めつつ設計。
高さを決めたら、角度調整も容易な様にレバーを緩める事で好みの角度に調整出来る。
シートへの着座するアプローチ、乗り降りの容易さと座り心地、ホールド感も大事なので定評のあるセミバケットシートを選択しました。着座するシートの裏側は反動にバネを使っていないのでギコギコとした擬音が出ない静音性も考慮してます。
リクライニングもレバーひとつでバッチリ👌✨
座り心地とクッション性は良好で、長時間プレイしていても快適である必要があるのです。
◻️ドライビングポジション
ドラポジは凄く大事です。不自然な姿勢はドライビングに集中出来ないばかりか、デバイスを操作する上でも快適性が違います。
これは大凡の予想の範疇でライソン様側といろいろ考えて小さな修正を加えてます。
実際に着座して頂いて、シート高さやホイールベースの高さ、ステアリングを握った姿勢、ペダルに足を降ろして踏み込んだ時の足の角度、踏み心地など観察しながら微調整していきます。
勿論、シートスライダーも装備してます。
御本人様曰く、凄く自然に操作できると仰っていました🍀*゜
乗り降りも非常にやりやすいという事で評価は高かったです。
コックピット自体は設置スペースは意外と取りません。市販のコックピットと同等か、若干コンパクトかも知れません。
◻️数時間のテストを経て最終的な完成形へ
今回は御本人様が所有しているFANATECグランツーリスモPro DDデバイスてはなく、ライソン様側で所有しているスラストマスターT-GTをセットしての組み付けでしたが、実際に設置する際には、出張させて頂いて、所有してらっしゃるFANATECデバイスを取り付けて最終調整致します。
普段は、PlayStationでグランツーリスモSPORTで大好きな車を運転してでらっしゃる若者です。
そしてイケメンです✨(笑)
時々、APEXなどのFPS等も嗜まれるという事で、シートのチョイスはセミバケットシートで正解でしたね💡
小さい頃から軽度の障害がありまして、でも大好きな車を自由に走らせる喜びは味わいたいものです。
限りある時間ではありましたが、フィッティングを終えた後に数時間テストドライブをして頂きましたが、終始笑顔が絶えず、快適に楽しんでらっしゃる御様子でした🍀*゜
( *˙ω˙*)و グッ!
◻️あとがき
今回の記事では御本人の承諾のもとに書いております。
同じ様な軽度の障害をもつ方々や健常者の方々でも、自分と同じ様に楽しめたら良いな~という想いから、快く記事にして下さいと仰ってくれました✨
٩(●˙▿˙●)۶…⋆ฺ
今の目標は、将来的に実際の車でサーキットを走ってみたいという目標があります。
過去にプライベートでレーシングカートを体験した事があるとの事でしたが、簡素な構造デザイン故にアクセルのワイヤーに足が引っかかってちょっと危ない思いをしたらしいです。
電動ならナインbotというカートも今どきあるので、走れる場所があるなら安全かも知れませんね💡
世の中には車椅子生活をしていて、車に興味があるけど運転は出来ないから無縁であると思ってる人も居ますし、海外ではモーションシミュレーター環境であっても、着座してハーネスを絞め、特注のハントレバー式のアクセル&ブレーキを巧みに操りドライビングを楽しんでらっしゃる方も世の中に居ます。
私達の様に普通であっても、障害が持ってらっしゃる方々は、それは事故であったり生まれつきであったり様々なケースがあります。私生活においても大変さは想像の範疇を超えます。
ハンドバンドにアクセル&ブレーキレバーを備えたこんなデバイスも世にリリースされているので、例え下半身不随な御方であってもドライビングを自由に楽しむには有効なデバイスですね☀️
今回依頼頂いた、心地よいがコンセプトのオーダーメイドコックピットは近々、お客様のもとに出張・設置予定です。
楽しいシミュレーターライフを送って頂きたい♡✨
★設計・製作・販売 (お問い合わせはコチラ)
ライソン株式会社(Wrigson Racing Factory)
★製作協力・アドバイザー
GenesisPlanA
それでは!今回はこの辺で!
またね!
*˙︶˙*)ノ"