マイド!
GenesisPlanAことジェネです。
X(Twitter)では公開しているものの調べる時に情報を相当掘らないと出てこないものもありますが、それらは日々つぶやいている最新の生の情報です。ブログ記事では長文で纏められるメリットがあるため、ある程度、固まったタイミングで掲載するという傾向ではありますが、如何せん時間の無いヒトなのでタイムラグがあるという事を御了承下さい(笑)
さて、今回のブログ記事の内容は「Simforge Mark-1ペダル」になりますが、実は現段階において、私が持っているMark-1ペダルは最新の第7世代となります。因みに、初めて日本で輸入した第1号の初期バージョンから今日に至るまでに進化させてきた形がコレです。
Simforge Engineering(シムフォァージ・エンジニアリング)
初期の頃、世界的にも知名度がまだまだといったタイミング、そして日本でもまだ誰もSimforge Mark-1ペダル(Simforge Engineering)を知らない中、先んじて入手してSimforge Engineeringにフィードバックした事で、率直にイメージ通りの好印象であり、エンジニア目線でいろいろとやり取りをしているうちに友達となり、パートナーとなったブランドであるが、今や多くのユーザーがいらっしゃいます。
設計面での基本ベースは良く、しかし忖度せず、率直に意見交換し、どんどん良くしていこうという事で、結果的に口コミでも評判を得て現在に至る。
10万円アンダー・・・厳密にはHeusinkveldを超えるような安価帯最強を目指したペダルというイメージで開発に助力してきた歩みがあるので、このペダルに使われるエラストマーや、初期のV1エレクトリックボードから始まり、現行のV5エレクトリックボードと電子部品にまで監修して進化させてきました。
Simforgeとしては日本円にしてベースとなるのは5万円クラスのターゲットプライス。
そう!FANATEC V3ペダルをフルオプションにしてもSimforgeの方が安いのに、性能面では倍レベルの効果が得られる事を目指してきました。
幾度となく進化をさせてきましたが価格は据え置きで今も尚、販売しているのです。
そして現段階では後に部分的なマイナーチェンジバージョンとして標準で装着されるであろう最新の組み合わせがコレだ!
Heusinkveldに似たカットフレーム構造のSIMペダルって、どうしても踏みしろでコントロールしがちなんだけど、それってリアルチックではないので個人的にもあまり好きなフィールではない。私も過去にHeusinkveld SprintやUltimateを所有していた経緯があるけれど、それはそれで良かったのですけど、どうしても頭の中で人間としての感覚的な不一致感が好きになれず、結果的にSimRacingProを使い始めた段階でHeusinkveldは不要となったので欲しいヒトの手に渡りました(笑)
Simforgeはインド製であるが、別にそこにネガティブな因子は存在しない訳で、日本人的に文化的な遅れを持っていると勘違いしていらっしゃる人も少なくないと考えます。しかし、エレクトロニクスの分野においてはインド人がプログラミングしたりするのは昔から多い傾向から、電子部品や工業用機械においては世界的にも有名なんです。
SimforgeはSimforge Mark-1ペダルという「SIMペダル」というブランドからスタートした訳ですが、私も常々申しておりますが、「基本的なコンセプトや基本設計は良いモノもってる!」という事だ。若きエンジニアであるSimforge Engineeringの二ラージャンと共に歩んできた訳でありますが、今日までにMark-1ペダルをお買い求め頂いたユーザーの皆様に、多大なる御支持を頂きまして感謝申し上げます。
彼の代わりに御礼を申し上げます
有難う御座います❣
さて、現段階で販売されているモデルが第6世代の”Simforge Mark-1ペダル”ですが、現在私が手掛けているのが次なるバージョンの第7世代の改良。しかし、同じ様なエラストマーやスプリングを含めたセッティングをすれば、似た様なコントロール性とフィーリングが得られる可能性はあります。
因みに現行品で既に購入されたユーザー様向けにSimforageから後に別のキットとして販売されると思います。いつもその様に用意しています。
先ず、今回のセッティングは「アクセル」と「ブレーキ」が重点ポイントとなっておりますが、写真を掲載しつつ可能な限りお伝えしたいと思います。
スタート時から私の中でコンセプトとして持っていたのはカットフレーム設計のSIMペダルでも気持ちの良いコントロールと踏み心地が重要課題であり、これに関しては現地で手に入る材料やコストも関係してくるので、メーカーと協議しながら進めていかなければならない部分が多いです。
Simforageの主たるコンセプトとしては「安価でいいモノを多くの人に使って頂きたい」という事から、先ずは販売価格が高くなる事には納得してくれません(笑)
そしてお互いに意識していた目標としてカットフレーム構造のベンチマークとしてHeusinkveld Sprintを超えるというコンセプトから、協力そして監修してきました。
そしてひとつの形の節目として”第7世代Simforgeペダル”が完成した感があります。
そして、若しかしたら私の中では落ち着けて見守れるかな~という位置まで来れたかな~って思ってます。
Simforge Mark-1ペダルは、現段階においてもスプリングやポリウレタンのダンパーMODという組み合わせのSIMペダルキットです。
※写真のMODは最新のアップグレードキット。もう販売している頃かと思います。
私の場合はGASペダルもクラッチも初期の第1世代のままで使っていたので、今回は既存の生産ロットと同じものを送って貰いました。
さて、一般的には黒いゴム素材のエラストマーを用いるSIMペダルって時々見ますけど、ポリウレタンのチョイスは悪くは無いです。
ゴムという素材が黒くなっているのはカーボンを混入させて充填する比率で硬度調整をするので、例え安いゴムにカーボンを入れても見た目では分からないという観点から安く作るという部分においてはゴム業界ではポピュラーな考え方なんです。ゴムという素材は可塑剤が入ってますが加硫する事により固く出来る。タイヤと同じなんですよね。しかも経年で硬化していきますし癖がつくので微妙にCS性も落ちていくという傾向もあります。
現在の最新バージョンのセッティングはコレだ!
現在のSimforge Mark-1ペダルではここまで出来る。
先ず、ペダルとしてのベースは凄く良い。Heusinkveld Sprintと差はそれほど無いと言っていい。レースでも勝ててますからね!
そしてヒトの感性を阻害しないし扱い易いペダルへと進化させてきました!
写真のそれは、一部のパーツに関しては初代のままでしたので、今回は既存の生産ロットと同じような形にしたくて、パーツ類は一気に換装しました。
今回ご紹介する最新バージョンでは何をどう変えていったのか?という事と、従来からあった詰めた使用感に対する改善策を含めて御紹介していきます。
①GASペダルの改善(案)
先ずはGASペダルからですが、従来はノーマルだと踏み込むストローク量は大きいです。これを抑制するためにペダルフレームにはバンフストップバーが備わっていますが、一番詰めた状態でも実はまだストローク量が少し大きいです。
これを更に抑制するためにホームセンターでも売られている厚み1.5mm✕長さは55mmにカットしたアクリルパイプを使用しました。踏み込んだ最大ストローク量は、FANATEC V3ペダルよりも少しだけ大きい程度で、一般的なハイエンドペダルに似せた踏み込み幅を確保しています。これはわざとその様に仕向けてあります。
新しいメタルスプリングと旧型のスプリングとの長さは少し違いますが、ダンピングの負荷の低い遊びの分を含め、参考までにノギスで測った値を写真で掲載しておきます。
踏み込んだ時に少し柔らかめだけど、大人の女性でも扱いやすい固さとしなやかさを確保出来る様に意識しています。柔らかいと感じる場合は、このスプリングのピッチを少し絞めていくと宜しいかと思います。
FANATEC V3ペダルだとカックン感が伴いますが、このSimforgeのGASペダルだと踏み始めの瞬間からスー―っと直線的な信号カーブを描く事で癖のない素直なペダルワークが可能になると思います。
ちょっと余談ですが、Simforgeの原産国であるインドではアクリル樹脂が他のモノより高価な傾向らしく、販売コストが上がってしまうので、少しでも安く提供したいと考えているSimforgeとしては現在コレを取り入れていません。
日本ではポピュラーに手に入りますし、カットも容易なので、可能であればご自身で調達された方が宜しいかと考えます。
本題に戻ります。
GASペダルの踏み込み量をこの方法で抑制してあげると驚くほどに”扱い易い”と感じると思います。センサーが読み取る範囲を狭めている訳ですから、非接触ホールセンサー(磁気)としての検出はピーキーになりますが、踏み込んでコントロールする感覚は自然な感じだと思うはずです。
このアクリルパイプを仮に60mmにした場合は、踏み込み量が小さすぎてタイトになりますし、逆に50mmにすると少しだけ増えるのでヒトによっては其方の方が好印象を持たれるかも知れませんので、そこはお好みでチョイスして頂ければと思います。
Heusinkveld Sprintの様な跳ねっ返しのバネ感もありませんし、自然な感じで踏み始めからフルに踏み抜くまでのペダルワークが自然に出来ると思いますし、耐久レースや、ラリーといったシーンまで幅広くカバー出来るくらいに扱い易いと感じる事でしょう。
②ブレーキペダルのセッティング(案)
個人的にSIMペダルにおいて重要であるポイントはブレーキペダルであると考えている部分があります。
フルに踏み込んだ時に底突き感がないと、走っている最中にどこまで踏めばMAXで制動しているのか?制動させている感覚と車体が減速している速度は正確に且つリニアにシンクロしているのか?をイメージしてセットする事を心掛けています。
では、今までのセットではそれが得られていなかったか?というと若干のイメージのズレはあるけれども、そこそこのシンクロ感が得られていた訳であります。が、踏み込みに必要な力はやや適正ではなく、少し頑張らないとパーフェクトではないな!と思っていた節はあります。
これは仮にHeusinkveldや類似したカットフレーム構造のペダルだと「ここでこれ位の踏み込み量」「ここのポイントではこれだけ踏む」といった、感覚でコントロールするヒトが多いと思います。だけど、コレってペダルに合わせたコントロールであって、自然な行為ではないですよね?(笑)
エラストマーMODは太いタイプをチョイス。今までのもナチュラルに効く感じではありましたが、今回は更に理想的なリニア且つ適度なダンピング効果があり、きちんとした底突き感も得られます。
下が「赤」、上が「黄」としました。
メタルスプリングの間隔は約40mmほどが適度で、オンからオフロードまで幅広く気持ちよく踏み抜けます。
ブレーキに関してはこの辺のフィーリングが凄く大事で、ブレーキングからの制動感と自身の間隔を近づけていくという事においても、結果的に走りの気持ちよさに繋がります。
ブレーキング開始ポイントから、ブレーキを終わらせるタイミング。はたまた、ヤラシイ角度のコーナーへのアプローチとしてブレーキを残したままでコーナーリング出来る。そんな幅の広いコントロール性と確かな感触を目指してみました。
変に小細工せずに、Simforgeが今回、御用意した”エラストマー&スプリング・アップグレード”キットを使えば同じ様な感覚で踏んで行けます。
新型のSimforgeペダルに同じエラストマーが着いてる筈なので、同じ様にセッティングして頂ければ再現性はあると思います!
③クラッチペダルのセッティング(案)
クラッチペダルに関しては従来比でしなやかに作動する事を目的とした変更で、最近のSimforgeペダルには標準で装備されています。
ペダル側のシャフトエンドからナイロンのカップリングとの間隔は0.85mm程度で調整していますが、ペダルを踏んで倒した際にバンプストップバーで抑制しています。バンプストップバーの位置関係は、一番手前より若干奥にレイアウトしています。この辺はお好みで大丈夫だと思いますが、個人的にはあまりストロークを出すとトラック並みの大きなストローク量になるので、レーシーさを意識して少しタイトな感じにはしていますが、ヒール&トゥーをしたとしても不自然さは無く素直に踏んで操作できると思います。
実はSimforge Mark-1ペダルを購入する際に、最近、確認して知ったのですが、私が初期ごろに紹介した割引クーポンコードが生きていたという事実(笑)
私が携わっている関係上、永年継続らしいです。
宜しかったら御利用下さい。
クーポンコード:"genesis”
実は先日に私のSimforge Mark-1ペダルを茨城県古河市にある『Final Lap』さんに設置させて頂きました。
此方は、元々CAMMUS DDのデモ機を設置させて頂いていますのでダイレクトドライブを体験できます。
こちらのコックピットリグに今回組んだ最新バージョンのSimforge Mark-1ペダルを設置させて頂きました。これは飽くまでも私の私物ですが、ベースは3年物の初期型Simforge Mark-1ペダルですが、基本的なフレーム構造は変わっていません。
今日までに変わったのは、非接触ホールセンサーの取り付け方式が初期ごろに改良。コントロールするエレクトリックボードがV1から現在はV5へ(ここで完成形)、そしてダンピングさせるMODとスプリング類を大きく見直し、進化させつつ、よりヒトの感性に近づけられるか注力してまいりました。
今回の第7世代の最新MOD類、そしてこれから販売されるであろう新ロット。初期頃のSimforge Mark-1ペダルとは比べ物にならない位に自然に踏めて行けるペダルになりました。
確かにカットフレーム構造のペダルはSimRacingPro(SRPⓇ)の様なハイエンドなタッチ感は得られないモノの、数十万円する高級なペダルを一時は所有し、メリットもデメリットも知っているからこそ開発に協力出来るというもの。
確かにSRPⓇは別格なコントロール性の高さで気持ちよく速く走れるペダルでありますが、私がSimRacingProとSimforge Engineeringに拘るのは、この二つの個体が最も優れていると感じているからで、決してハイエンドペダルとイコールにはならないですが、それに近づける事は出来る。
FANATEC V3ペダルやMOZA CSPペダルが、一般のTOY系ペダルと比較すると”ハイエンド”な部類になりますし、敢えてレベリングするならば、TOY系①スラストマスター等のT3PA系、Logitech系、ハイエンドなペダルは②FANATEC V3やMOZA CSP系でしょうし、スーパーハイエンド径ペダルが、Simforge Mark-1ペダルやHeusinkveld SprintやUltimate等で、それらよりも更に次元の上を行くのがSimRacingProであったりSIMTAG系だったりする。踏んだ質感やコントロール性などは全然違うんです!
Simforge Mark-1ペダルは、よく価格帯からしてFANATEC V3ペダルを比較対象の引き合いに出され相談されることが多いですが、過去にFANATEC V3ペダルの改良をやり尽くしてますけれど、幾らやってもSimforge Mark-1ペダルやHeusinkveld Sprintクラスにはコントロール性も懐の深さも全然違うし到底及ばないし、基本設計上TOY系は追い付けない。
今回のデモンストレーション用として”Final Lap”さんで設置させて頂いてますが、早速、来客された方々からは「最高のペダル」と好感触でした💛
その他、足に吸い付く様なペダルコントロールとか、凄く扱い易いコントロールであるともお褒めの言葉を頂戴しております🤲✨️
一応、女性でも容易に踏めるようにGASとクラッチは柔らかめ、ブレーキは踏み抜く勢いで踏み込んでもピークが低めにセッティングしてあります。ブレーキに関してはキャリブレーションソフトで幾らでも調整が利くので、ご自身で手に入れられた方はお好みで調整してみて下さい。
5万円クラスで、10万円クラスと匹敵するレベルに引き上げるという進化の形がコレなので、気になる方は是非とも体験してみて下さい。
尚、Final LapさんでのSimforge Mark-1ペダルGenesis改(第7世代)モデルの展示は2月末までを予定しています。