GenesisPlanA’s diary(ジェネシスプランA・ダイアリー

主にシミュレーター関連に携わっています。世界的な範囲で扱った実績は多く、現在も複数台所有しています。日々の問い合わせが多く一問一答する側ら、掲載内容は検証・リサーチしたモノを含めて得られた情報など知的財産をオープンにしてます。レビュー等をTwitterやYouTubeなどの動画でも発信しています。現在は海外ブランド数社と友好関係にあり、技術的な面と、マニュアルの和訳にも携わってたりします。また、国内でも技術支援しています。此方の掲載内容は有効な情報を得たいと考える愛読者様への無償奉仕です。

FANATEC CSL eliteの内部構造はこんな感じですゾ!

(○・∀・)ノ マイド!!

ジェネです。

 

FANATECブランドの中でも特に人気も高く、販売台数も多いグレードCSL elite。

実はあまり故障しないFANATEC CSL eliteでは御座いますが、新品でも稀に組み立て時の不具合による?初期不良があったりします。

酷い時はセンターボスを回すとゴリゴリと........🥺

これはほんと稀な事なのですが、その時に解体した内部をお見せしたいと思います。中身が気になる方は居るとは思います(笑)

 

ここで、注意点として興味本意に安易な考えで個人で解体はしないで下さい。私は修理依頼やらメンテナンスやらで何台も手掛けているので慣れていますが、個人で行った場合に万が一組み立てをミスすると取り返しのつかない事になる可能性があるからです。

また、全てバラバラにするのは設計を晒してしまうので割愛します。

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では、中身をお見せしましょう!

♪(*‘ω‘ ≡ ‘ω‘*)♪

 

先ず、CSL eliteのボディを開けていきます。フロントのネジと、ホイールベース下側の固定ネジを取ればボディは外れます。

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少し渋いですが上部カバーを外すと大きなプーリーとベルトが顔を出します。プーリーの前に円盤が固定されていて、それをよーく見るとエンコーダーが読み取りするスリットが細かく刻まれています。

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写真のはLogicool G27、G29のオプティカルエンコーダーですが、FANATECのと比較すると、めちゃくちゃ大きくて細かい事がお分かりになると思います。

細かいステアリング舵角もこれで検出されるので、忠実な再現をしてくれます。

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CSWと違う点はベース部分がクローズド(閉じている)になっています。エンプラ率が高いですが内部構造は大きく違いはありません。CSWは上部に備えるウインドウから中を覗かせ、金属製のパーツ類を見せるという視覚的な演出をしていますが、CSL eliteは性能を下げずにコストを下げるため、エンプラを使うのでクローズドにしていますが、フロントにLEDを備える事で視覚的な演出をする手法を取り入れています。

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CSL eliteの上カバーです。裏側には空気を取り込むファンが内蔵されています。実はPCで長時間フルトルクでFFBを掛け続けると回転数が上がるので僅かに風切り音がします。PS4/XB1ではあまり作動していません。という事は性能をフルに使っておらず余力を残してるという事になります。

また、CSL eliteはLEDが上部カバーに固定されています。

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ブラシレスモーターになります。彫りの深いヒートシンクで放熱を促します。私個人での使用感は、CSL elite、CSWに関しては殆どMAXトルクで使っていますがオーバーヒートは一度もした事がありません。ほんと丈夫に出来ています。触っても短時間で冷えているので全く熱くもありません(笑)

尚、電源は外部接続なのでボディー内の熱の発生源はモーターのみです。

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モーターと逆側はコネクターや配線類が纏まっています。基盤はカバー背面側とベースのこの隙間に所狭しと収まっています。両側の小さなネジと爪で固定されています。実はコネクターとの接触不良の際にはココを解体してハンダ付けし直す事が過去に2度ほどありましたが、CSL elite、CSWは、ほんと万が一的なレベルの確率でしか不良はありません。

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大きなギアにタイミングベルトが密着する様にグルりと巻く様に抱かれ、モーター側の上下をベルトテンショナーで締めています。よって指で押してもベルトの撓み=遊びはありません。

初期不良は他の部位よりこの部分の組立工程の不備で渋い動きをする事があります。メンテナンスの際にはここら辺を重点的に見ますし、渋いと判断した場合は解体して組み直しする事でスムーズになります。この辺のメンテナンス次第でモーターへの負担や、ステアリングを回した際のフィールが微妙に変わるので、メンテナンスは入念にしている所です。寿命も大きく変わります。

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CSL eliteとCSWのフィールの違いは後者がカッチリとしたタイトな質感があります。この辺のパーツ類が金属製であるというのも質感の差を生んでいますが、エンプラはエンプラの優しい質感がベルトの耐摩耗性に一役買っています。しかし、どちらもベルトが摩耗してベルトが切れたとか、壊れたというトラブルが今のところ無いので特に問題は無いかと思います。私も長期的に見ても問題ないです。

純正グリスは、殆どの部位に同じタイプのグリスが塗布されています。それは組立コストの部分で関係してきます。ケチってる訳ではなく長期で保つタイプを採用しています。

部位によってはちょっと固いかな?と思われる所には異なる粘度のグリスを注油したりしてます。長期的にみると固くなっていくからです。先の事を考えると私がメンテナンスしたモノは注油する際には異なるタイプのグリスを使います。

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そうする事で少しでも長く愛用出来るようにと考えているからです。

機械は個体差があり、いつか壊れる時もあります。

少しでも不安材料を取り除けば、その分永く愛せます。私はそういう細工をしています(笑)

 

 

今回はCSL eliteの内部構造をお見せしましたが如何だったでしょうか。

 

Logicoolやthrustmaster製のハンコンでオーバーヒートなどされた方はFFBトルクを下げて使ってるユーザーが殆どだと思います。

 

コンシュマー対応機種では最高峯のFANATEC。CSL  eliteでも価格を考えると、性能的にもコスパに凄く優れた設計が成されています。

 

「冷却性能はどうなのよ?」とか「オーバーヒートしないの?」とかを含めて他社製のハンコンユーザーにも、これから買われる方にも気になる内部構造ですので、今回のこの記事が何かの判断材料になれば幸いです。

(◍︎´꒳`◍︎)

 

さて、今回はこの辺で!

アディオス!!( -`ω-)b💕