マイド!👍
GenesisPlanAことジェネです。
今回のブログ記事はビデオゲーム~本格的なシミュレーター(以下SIM)まで幅広く、特にドリフトやラリーシーンには欠かせないSIMデバイスである”SIMハンドブレーキ”の感触や性能面に触れていきたいと思っております。
過去経緯いろいろ試してきた中で、安価なモノから比較的ハイエンドなものまで数多く触ってきてる方だとは思います。
一般論的に妥協したくはないけど、どうしても手ごろなものに手を出してしまったり、凄く高かったけどそれほど気持ちのいい使用感では無かったり、皆様も様々に経験してきていると思います。
構造と機能美、そして使用感、寿命など様々に関係してきますが、では、一体どれを選んだらいいのだろう?って思っている人も少なくはないと思います。
中には中華製ハンドブレーキを入手して、自身でMODを組み合わせて上手く活用されている方も見受けられますので、それはご自身で調教する自信があったからこその話だと思います。
さて、かくいう私もハンドブレーキに関してはいろいろと考えていた事もあり、自分の経験則から開発という部分にも関わらせて頂けた良い経験もありました。そんな事から、いつかはこういうSIMハンドブレーキに関わる記事をいつか書いてみたいな!とは思っていましたし、ある程度の結論染みた地点まで来たのでここに書き記しておこうと思っています。形式的には徹底比較というタイトルにはなっていますが、このブログ記事を読まれた方の中にはイメージと合致する部分もあるのではないかと思いますので、ある種の選考基準にして頂ければと思っております。
SIMハンドブレーキを選ぶ基準として考えたいこと
SIMハンドブレーキは主にドリフトやラリーなどが主だった使用用途だと思いますが、使っていない時に時として邪魔をしてしまう事があったりします。それはある種の「誤作動」という現象です。
「なんだか失速感があるな~」とか「妙に加速が鈍いな~」なんて思った事はありませんか?原因としてはハンドブレーキの誤作動だったりするので、仮にドリフトやラリーを嗜んでるとき以外に、タイムを競うシーンにおいては致命的とも言えましょう。
playstationやXboxなどのコンシュマー機種では、使えるブランドに限られますが、PCにおいては選択肢は無限なのでいろいろ使えてしまうのがメリットです。
playstationやXbox機種に使えるハンドブレーキに関して使用出来る主だったブランドは、セットモノで使える代表格として”FANATEC”と”スラストマスター”になりますよね。
FANATECハンドブレーキV1.5
FANATECのハンドブレーキは設計が結構古く、現在も設計は見直されていないモデル。因みにセンサーにはポテンショメータが使われています。ポテンショメータといえばボリュームスイッチです。当方のブログでもちょいちょい説明してきているポテンショメータはライフ的にそれほど長くないというデメリットがあったりします。
接続方法はミニピンチャックをハンドブレーキの下部に差し込むように接続し、そこからケーブルを這わせてRJ12コネクターを①FANATECハンドルコントローラーに接続するという方法。もうひとつは②別売のUSB変換コネクターにRJ12を接続するという2パターンです。
①に関してはハンドルコントローラーに直に接続しているため、PS4やPS5、Xboxでもハンドブレーキが使えちゃうというセットモノのスタイル。
②に関してはPCに独立して接続する方法ですが、主にブランドを統一しないプレイヤー向けな使用用途になります。
設計的には少し華奢ですが、安っぽくも無く、見た目も良い。
引く力は適度に手応えがあるので悪くはないけれど、荒い使い方には向いておらず、雑に扱うと極端にライフが短いというちょっとしたネガティブな傾向もあったりします。
ガチャガチャさえしなければライフが短命になる事も無いのですが、壊してしまっているユーザーもそれなりに見掛けましたね。
個人的な不満点を挙げるとするならば、引いた時のストロークの過剰な長さと、ポテンショセンサーの寿命。そしてなんといってもミニピン接続による接触不良の発生率。これは致命的で、このコネクター部分を分解してみると非常に簡素である上に少しでも強く応力を掛けると中の端子部分が曲がってしまう程に華奢な設計だ。私の場合はこの部分を信頼性のあるものに換装・ハンダ付けしていましたが、やはりプレイ中の振動から接触不良が起きたり稀にしていましたので、そのうち使う事を止めました。
FANATEC歴が長いのでそれまでに3本は使っておりますが(笑)
・信頼性 ☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆
・リアル感 ☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆
・おススメ度 ☆☆
中華製ハンドブレーキいろいろ
今ではネット通販は凄く簡単になった事で、当時は輸入するにも情報も伝手も無く大昔は困った時代がありましたが、AliExpressで探すと意外と設計が良いものは見つかったりします。正規のブランドでありながらAliExpressを窓口として販売している事も有る事から結構馬鹿に出来ないほど便利になりました。
そんな中から過去に2度ほど設計が良さそうな中華ハンドブレーキを入手して試していたりした時期がありました。
中華製ハンドブレーキは今のトレンドは磁気センサーを使う事が殆どで、ポテンショみたいな検出不良なんてチープな誤作動は起きない。ラインナップの中にはロードセル式も稀に見掛けるがモノによってはまともに動いてなかったりとか少々当たりハズレがあったりするらしいのだ。私が入手した実績があるのが写真の様なHeusinkveldもどきのコピー商品でありロードセル式であった。
パッと見が良くても中身がダメだったり、使用感がそれほど良くなかったものもあったりと様々ですが、部分的には長期的なライフを考えると強度不足だけど、骨格部分に関しては基本設計が良いものはある。Heusinkveld旧ハンドブレーキを模した設計のモノは割と良くて、初動では悪くは無い。だってダンパーMOD以外はほぼ丸パクだもの(笑)
しかし長期的に見るとシリコンラバー系のダンパーブッシュがめちゃくちゃプニプニしていて使っているうちに裂ける様に割れる・・・なんてシロモノもあった。ナイス!〇〇〇〇なんて言ってたモノですが、それさえなければFANA製のものよりも信頼性は高いので使用感に関しては申し分ない。
引いた時の使用感は変わるがポリウレタン系のMODが個人でも販売されている方が居るので、そういう研究をされている方から売ってもらうのも良いだろう。シリコンラバーのダンパーと同径のポリウレタン系のブッシュを探すのも吉だ。
コントロール基板は自作系のボードを使用していることが殆どなので、接続時に干渉し易いSimHUBソフトウェアを用いたDashboardの誤作動には少々注意が必要になる。所謂Arduino Micro系のボードを用いたものが大半なので、接続している機材の動きが変だな?とかPCそのものが何度もPORTを読みに行くようならループしている事もあるので個別にPORTを割り当てて固定するのも吉だ。
・信頼性 ☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆
・リアル感 ☆☆☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆☆
・おススメ度 ☆☆☆
TSS Handbrake Sparco Mod +
スラストマスターブランドでラインナップにあるTSS Handbrake Sparco Mod。購入時に注意しなければならないのが、「+」と表記されている部分であり、実はUSB変換ケーブルの有無に違いがある。通常、ワンタッチ切り替えでシーケンシャルシフトとハンドブレーキを切り替えたいところであるが、どちらかで使いたいときに簡単には出来ない。
稼働する範囲を抑制するのに、いちいちネジを緩めて調整しないといけない点があり、頻繁に弄ったり、ネジを強く締めすぎると樹脂製のワッシャーが割れるなど、そもそも頻繁に切り替える事を視野に入れた設計ではないのです。できれば、シーケンシャルシフトとハンドブレーキ用途に二つ購入して個別で使う事がお薦めです。
使用感はカシャカシャしているのでそれなりに軽く動く。金属が当たる軽い擬音が出るので騒音には少し注意が必要かも。
シンプルな内部構造から、故障はし難い傾向ではあるが誤作動はほぼ無いといった感じで信頼性は高い。しかし、幾らシーケンシャルとハンドブレーキの切り替えが出来るとは言え、単価が高いので少々お値段は張る。
同社製ハンドルコントローラーと接続して使う事でセットものと認識してくれるので、ハンドブレーキという概念を半分無視した(?)家庭用ゲーム機にはそのまま使えてしまうので便利っちゃ便利。
・信頼性 ☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆
・リアル感 ☆
・価格とコストパフォーマンス ☆
・おススメ度 ☆☆☆
Aiologs Sim Handbreke
Aiologs、あまり聞きなれないブランドでしょうが凄くまじめなモノづくりをしているブランドです。センサーにはポテンショメータを採用していますが、シャフトとベアリングにより精密な作動構造をしており、それを12BITで制御している。アナログ&ボタンモードで2in1という事で両方の作動互換をもつ。
トップカバーはデフォルトでクリアーになっており部分的な中身が見えるというちょっとしたオシャレなデザイン。クランプで固定するので自身のプレイ環境において好きな場所に設置できる。購入時のオプションでノブの長さも選べます。
私も所有していましたが、引いた感じはリアルっぽさを意識してか適度な重みと手ごたえを感じますし、ポテンショ式(引く角度による制御)でもここまで行けるのかと思えるほどいい感じの使用感でした。
単価も安く、実はCollective Minds DriveHUBを使うとPSなどの家庭用ゲーム機でも使える優れもの!使ってきた中でもお薦めの一本です!
・信頼性 ☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆
・リアル感 ☆☆☆☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆☆
・おススメ度 ☆☆☆☆☆
Heusinkveld Sim Handbreke
信頼性を求めていろいろ購入して触ってきたけど作動上の”信頼性”においてはHeusinkveldもお薦めのひとつ。実は初期のモノに関しては先に紹介した中華製Heusinkveldがこの初期モデルのコピー商品である。
しかし、ロット管理上なのか扱うパーツ点数を集約して余計なコスト?を省いてなのか、はたまたタイトな質感を持たせたかったからモデルチェンジしたのか真意は分かりませんけど、Sprintペダルに似せた感じで進化しているのが現行モデルである。
確かにモノは良い。アレに出会うまでは今まで以上に相当壊れにくくもあり、誤作動なんて皆無でありパッケージとしては”ハイエンド系”SIMハンドブレーキである事には違いない。
・信頼性 ☆☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆
・リアル感 ☆☆☆☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆
・おススメ度 ☆☆☆☆☆
CAMMUS SIMハンドブレーキ
CAMMUS(ケイマス)も実はハンドブレーキのラインナップはあった。
あったという表現からお察しの通り、現在はHPのラインナップから消えている。
全体がほぼスチール製で出来ており非常に丈夫なつくりで強度に関しては凄く高い。
センサーはロードセルを採用し、ハンドブレーキを引くとリニアに反応する。0ゾーンに若干の遊びを意図的に設けている感はあるが、使用感はとても良い。
ラリーカーみたいに直立した長いアームは中に仕込まれたゴムエラストマーのタイトな硬さを緩和する傾向でありギュッとしなやかにダンピングする。
メカニカルな物理的構造は小生も改良に携わった部分があるけれど、CAMMUS側でこの辺の周辺機器に関してはあまり需要が見込めない(私の感想としては逆www)として、今は一時的にラインナップから消しているという状況だ。
価格も安く、確実な強度と引いた時のしっかり感はHeusinkveldよりもしなやかなダンピングと相まって自然な感じで個人的に好き♡
DiRT Rallyなどのラリーゲームにおいても路面とのスリップ感とシンクロ率が高めで引くのが心地よいハイエンド系のハンドブレーキデバイスです。
軸部のネジが応力で緩むことが稀にあったりしましたが、ねじロック剤で固定してあげると全く緩むことはありませんでした。
・信頼性 ☆☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆☆
・リアル感 ☆☆☆☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆☆★
・おススメ度 ☆☆☆☆☆
SRPⓇHB edition
スペインのブランドSimRacingProから最近リリースされた高級SIMハンドブレーキ。高級と言っても同じくらいの水準なら倍額払ってもおかしくない超クオリティーと性能の高いハイエンド系SIMハンドブレーキながらリーズナブルな価格帯で販売されたのは驚き。
SRPⓇらしい細かいところまで行き届いた品質設計で主要パーツのほどんどがアルマイト仕上げで傷にも強い。プロスペック高密度ガスダンパーをベースとして最適化されたサイズのシリンダー、引いた感触が自然な感じの油圧に似たフィーリングが、他のハンドブレーキとは次元の違う引いた質感。
SIMをプレイしないで空で引くより、SIMをプレイ中に引いた時のシンクロ感が抜群に良い♡
一見物々しいがメカ好きには堪らん美的な外観。黒いBOXはコントロールボードが収まっており、SRPⓇらしい細やかな配慮でノイズ対策も施されている点はペダルと同じ思想で設計されたもの。
実はこれに関してもSRPⓇらしい技術力を見込んで具体的なリクエストをした事から開発プロジェクトが水面下で進められていたが、想像以上に良質な完成度で満足できるおススメの一本です。
・信頼性 ☆☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆☆★
・リアル感 ☆☆☆☆☆★
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆☆
・おススメ度 ☆☆☆☆☆
未だシークレットな〇〇〇〇〇〇〇ハンドブレーキ
これは開発こそは終わっているモノのパーツの煮詰めや合否判定に関して実は関わっている。引いた時の質感としてはHeusinkveldよりしなやかなダンピングの感触と、引いた度合いにリニアに反応するハイエンドなハンドブレーキに仕上がっている。
基本設計的にはスチールカットフレームを採用しているが、確実に強度は確保されているのでメカ的な面から見ても壊れる事はない。
ポリウレタン系のMODとスプリングが2パターン、取り付け治具も付属しているパッケージとしてリリース予定だけれど、価格帯は比較的安めに設定している・・・筈(笑)
主軸を基盤にして直立~90度の角度調整機構がついており、縦引き、横引にも対応している。
コントロールボードはオードソックスなマイクロボードを採用しているが、ソフトウェアで簡単にキャリブレーションも効き具合を任意のカーブで調整できるなど、使い勝手感は大きく向上しているハイエンドSIMハンドブレーキです。
あとはいつ発売されるのか?・・・乞うご期待!
・信頼性 ☆☆☆☆☆
・扱い易さ・心地よさ ☆☆☆☆☆★
・リアル感 ☆☆☆☆☆
・価格とコストパフォーマンス ☆☆☆☆☆
・おススメ度 ☆☆☆☆☆
あとがき
以上、今回の記事はSIMハンドブレーキになりますが、入門モデルクラスからハイエンドなクラスまで、今まで扱ってきた中でピックアップして紹介しました。
使用用途や投じれる購入コストを考えますと人それぞれですが、確実に信頼性が高く、気持ちよく扱えるハンドブレーキって見た目だけじゃ分からない部分もあるので、こんな感じで具体的な点数的なものをつけてみて紹介しました。
構造的にもビジュアル的にもイケてるのに意外と壊れやすかったり、変な風に誤作動を起こしたりするものって存在があって、私も過去経緯振り返りますと苦い思いをした事もありました。
気持ちよく走るには大切なこととして「信頼性」「心地よさ」「見合った価格」が大事であって、一時は超高額な油圧式ってのも持ってはいたのですが、実はダンピング時の感触的なものは付属のゴムエラストマーだったりするので、それを持つことは「雰囲気」なんですよね。
投じた購入コストと、どれだけ気持ちよく扱えるかがキーポイントであって、そこを重点的に見て今回のブログ記事でひとつのハンドブレーキ選びの参考になればと時間の合間にコツコツと書いておりました。
何かの参考になれば幸いです🍀