GenesisPlanA’s diary(ジェネシスプランA・ダイアリー

主にシミュレーター関連に携わっています。世界的な範囲で扱った実績は多く、現在も複数台所有しています。日々の問い合わせが多く一問一答する側ら、掲載内容は検証・リサーチしたモノを含めて得られた情報など知的財産をオープンにしてます。レビュー等をTwitterやYouTubeなどの動画でも発信しています。現在は海外ブランド数社と友好関係にあり、技術的な面と、マニュアルの和訳にも携わってたりします。また、国内でも技術支援しています。此方の掲載内容は有効な情報を得たいと考える愛読者様への無償奉仕です。

Logicool G29/G920系ペダルを性能爆上げ!スワップキットが出たぞ!/3DRap LogiKit!

マイド!(。・∀・)ノ゙♪

 

つい先日に3DRapからLogicool G29/G920系ハンドルコントローラーとセットになっているあのペダルの完全スワップキットがリリースされましたゾ!

その名も「Logi Kit」

今回はこのロジキットの紹介になります。

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Logicoolロジクール)といえば現在も人気のG29/G920系。それに付随するペダルはちょっとTOY系ではあるけれど、カスタムして永く愛用されている方々も多い筈。

しかし、ペダルに採用されているセンサーは3ペダルともにポテンショメータだ。

ポテンショといえばボリュームセンサー。そう!オーディオや産業機械などに使われている事が多いボリュームつまみのアレなんですね~。

永き歴史にわたり安価で正確に角度を読み取るポテンショ式の最大の泣き所はライフ(寿命)であり、Logicool(若しくはLogitech)のペダルの基本設計は遡るとG25世代あたりからも基本構造は変わっていない。G920系に関してはブレーキが少し固めに味付けはされているものの、それでもフィーリング的には大分良くなってはいたんです。

 

世界広しと言えどそんなLogicoolブランドをこよなく愛するMOD職人さんは、個人レベルでも改質アイテムを製作し作り続けてきたわけですが、基本的にポテンショを使う事からセンサー部分はなかなか手が付いていない傾向ではあった。

私個人としてはFacebookなどでもメーカーに「こんなものを作って欲しい」とか直接リクエストしていたりしましたし、ベースが安価であるが故にコストも載せれない等の壁もあったりしました。

 

もう一つの難点はLogicoolペダルのポテンショを変えてしまうと家庭用ゲーム機であるPSやxboxで正確に認識してくれないというトラブルも海外での情報からうかつに手出しが出来ないグレーなゾーン。

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しかしこの度、今どきな仕様になるだけでなく、ブレーキに関しても念願のセンサーが採用されたキットが開発され満を持してリリースされたのである。

因みに完全にペダル単体でのオリジナル商品としてのラインナップも添えてあるため、ノーマルを活かすも良し、見た目からガラリと変えるも良しと選択肢はある。

 

ポテンショ式からいよいろ今どきスタイルへ~スワップキット

先ず、アクセル(GAS)とクラッチは非接触ホールセンサーという磁気センサーに代わる。非接触ホールセンサーは、磁力が発するポイントをセンサーで位置を測位する事で数値化したものをデータとする。

従来のポテンショから完全にパーツを換装する訳ではなく、骨格とベース型を活かした設計となっている。かと言え、ケース内のダンパーMODも変わってしまうが、センサーも変わってしまう訳で、その殆どの主要パーツからいっそのこと換装してしまえ~てな感じで潔いキット構成になっている。

ダンパーケース、フレームは使われる。

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ポテンショ式だった頃と比較すると内装スペースが空くことで何だかスッキリ感が増したように見えるし、組み上げてしまえば別物感に見えてしまうかも知れない(笑)

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ブレーキに関しては念願のロードセルセンサーを採用しているが、このセンサーをよく見るとどこかで見たようなモノが・・・(笑)

FANATEC V3ペダルにも採用されているものと同タイプのロードセルセンサーなのですね。このタイプのロードセルは単価が安いのですが、その理由として一昔前のヘルスメーターに採用されることが多かった。所謂、体重計のセンサーです。

体重計といってもやはり普段の健康管理に体重を測るとは思いますが、10分の1単位で測位するのでそれなりに細かくは検出してくれるのです。

 

因みにアクセルとクラッチのホールセンサーは12Bit制御。

ブレーキのロードセルに関しては16Bit制御となっている。

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3つのペダルをコントロールボードで繋ぐことで纏めるという形になる。

接続方法は幾つかあるが、USBやRJ12モジュラーケーブルで接続する事も出来るという事だ。ここでは敢えてRJ12系モジュラーコネクターと謳っておきますが、よく見ると爪の部分が異形なのでスラストマスター系のコネクターを採用している感がある。詳しくはマニュアルを参考にしてほしい。

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Logicool G29/G920本体へは純正の仕様と同じコネクターを接続する事で認識してくれる。

■互換性情報

・PC

LogicoolLogitechベース(※付属のコネクター

・スラストマスター(T500を除く)(※別売)

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LogiKitに換装したペダルはコントロールボードにファームウェアが適用されているので、後のアップデートでも最新にすることが可能だ。

キャリブレーションも此方で行うところを見ると、別体での管理が出来る。

 

これらの技術は3DRapとして既存のラインナップで持っているnGASaペダルボードの開発技術がフィードバックされており、従来からのLogicoolペダルとは全く別物レベルの高い水準でFANATEC V3レベルか若しくはもう少し上の水準でのレベルのペダルとして完成する。

LogiKitの構想に使用された基本的な部分は、3DRapの哲学を特徴づけました。

  • フィーリング
  • リアリズム
  • カスタマイズ

www.3drap.it

 

純正をそのまま活かすのも良いが、見た目のビジュアルからそっくり変えてしまうというオプションもラインナップとして存在する。

nGASaペダルの設計イメージからフィードバックされた”Base GT”がこちら。

価格は€99です。

www.3drap.it


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そしてこちらがGTベースバージョン。

価格は€199~229となっている。

www.3drap.it

ロードセル化はLogicoolペダルにとっては大きく性能を飛躍させる設計となっており、信号を正しく管理するために開発されたハードウェアとソフトウェアを使用する事で、ブレーキも管理する事が出来ます。

信号は16Bitサンプリングの高解像度で、トレイルブレーキング(ブレーキ操作の最後の段階で不可を掛ける為に使用するテクニック)の感覚を向上させます。

ブレーキペダルの最大踏力は約30Kgfですが、付属しているMODエラストマーを使用する事で好みに合わせて調整する事が可能。

 

エラストマーMODで固さも変更可能

  • 硬質エラストマー:ブレーキペダルをより硬く、ストロークを少なくすることが出来ます。機械式駆動ポンプを備えたフォーミュラーカーに適しています。
  • 軟質エラストマー:ブレーキ領域を僅かに増加させる事ができ、通常はラリー又はGTカテゴリーの車両のモジュレーションを改善します。

更に、GUI調整によりロードセルの感触を微調整する事も出来ます。

ホールセンサーは可動部間の物理的な接触がないため、センサー内部が摩耗するというメカニズムが発生しない。それ故に長期的に信頼性が高くなるというメリットがある。

 

LogoKit電子基板(コントロールボード)は、スロットル及びクラッチ操作の変調を改善するために12Bitサンプリングを使用する、ホールセンサーからの高い解像度の信号を得られます。

アクティベーション精度は、ホールセンサーの動作に関与するキットのコンポーネント設計と、3DRapによって開発されたファームウェアによってオートチューン管理される効果が得られます。

 

以上の事から、いかに変貌するかがお分かり頂けただろうか。

LogicoolLogitech)G29/G920系をお持ちのユーザーさんは、今使っている純正ペダルの質感やコントロール性能、そしてポテンショ式でのライフに不安がある場合は、思い切ってペダル性能を全く違った形にスワップして性能を爆上げするのも一つの手段であると言えましょう。

 

今回はこの辺で!

また次回のブログ記事でお会いしましょう!

またね!

*˙︶˙*)ノ"