マイド!ジェネです!
今回ご紹介しますのはSIMAGIC(シマジック)からリリースされた安価帯のGTステアリングである”α GT Neo”そして”maglink(マグリンク)”になります。
GT NeoはSIMAGICブランドとしては安価帯な位置づけのステアリングになりますが、実はこいつは30NmというハイトルクなDDで使っても全く強度的には問題は無く、凄く安定した数少ないモノだという確認をしました。
元々、4万円クラスのステアリングでこれ程までのハイトルクに対応しているホイールはなかなか珍しく、この辺のハイトルクに余裕で耐えられるものは大体10万円相当のレプリカや、カスタムメイドのモノでしか存在しなかった。
かくいう私もOSW(Simucube)やその他のハイトルクDD用にと過去にかなり投資をしてステアリングを揃えていた背景もあり、しかしそれ等は使用感など妥協する部分も少なくは無かった。なぜなら絶対的な生産数が少ないが上に、程度の割には割高感がやはりあって、満足しているか?というと、そこはやはり投資金額に対して妥当ではなかったり、使用感に満足いくものでもなかったりします。
しかし、実際のレプリカ同様に見た目の”映え”はあるわけで、性能面や耐久性を考慮すると、その高額な金額故に故障した際のコストを考えたりすると、ちょっとヒヤヒヤしながら使っている部分もあり、また、更にオプション追加ともなると金額も跳ね上がるため、投資金額と実際の所有感とのバランスはけっして良くはない。
以前にも動画でも併用してレビュー情報を流している、同価格帯のMOZA RacingのKSステアリングホイールですが、実はオプションでUSB接続出来るキットである”ユニバーサルハブキット”まで用意して、MOZA Racing以外のハイトルクDDに使うべくテストをしています・・・。
今回、SIMAGICでセットで用意した”maglink”でダイレクトにUSB接続して使おうとするとなると、同じ様なトータル販売コストでありながら、GT Neoに関しては格の違う高耐久度であるということだ。
MOZA RacingのKSステアリングホイールは、MOZAの上級グレードであるダイレクトドライブ”R16”や”R21”には一応使えるものの、実は耐久度的にはミスマッチ。これは同社のR12か、それ以下のDDグレードで使う分にはバランスがとれているといった印象です。
実際に所有しているR21にて使ってみたのですが、ハイトルクから繰りなすFFBで、ステアリングのボディーから少し擬音が出る。そして雑味も生まれるため、けっしてお世辞にも使用感的に気持ちのいいモノではなかった。
個人で使用している最もハイトルクなOSWでMiGEモーターの最大トルクが30Nmクラスともなると、とても長期的に耐えれるものではないと判断した事から、当初の予定では他社のDDでUSB接続してマルチに使おうとしていたプランは崩れた。
R16以上OSWクラスまでカバーする事を可能にするには最低限で同社製の上のクラスであるGS V2P GTホイールレベルなら、まあ耐えられるだろう。しかし、残念ながらGS V2P GTホイールは、先にも触れた”ユニバーサルハブキット”は仕様上使えないのだ。
となると、やはり他社のハイトルクDDで使うには高額なカスタムレプリカを使うという選択肢しかない・・・。
2024年に入ってから、ホットなニュースとしてSIMAGICから派手な装飾を施されたステアリングホイールが”GT Neo”であるが、ぱっと見で同価格帯のMOZA RacingのKSステアリングと同等なのかな?と思われたのですが、GT Neoのボディーはカーボングラファイトボディーであり、オプションのmaglinkで接続すれば他社のDDでも使えると有って、これは試す外ない!と思ったのです。
それではこの入手したSIMAGIC GT Neo &maglinkの紹介をしていきましょう。
写真では分かり難いと思いますが、細部をよく観察するとグラファイトボディーである事が分かる。一般的に強度アップと軽量化という面においてドライカーボンを使用するケースが多い傾向であるものの、近年のステアリングボディーには鍛造カーボン(ファイバーのチップを圧造したもの)成型やカーボンのモノコック型みたいなものがあるけれどもどれも高額になってしまうものの、鍛造カーボンに関してはカーボンファイバーの端材で安価に抑える傾向であるため、それほどコストアップはしていない。
FANATEC formula V2の鍛造カーボンボディーとかがいい例である。
SIMAGICのそれは成型方法は異なれど引張強度や硬度などの機械的物性が良いグラファイトを用いて一体成型する事によって全体的な強度バランスを相当底上げした設計になっている。
そこで今回は、以前に適わなかった30NmクラスのハイトルクDDで使うべく、QRの選択肢として他社製も代用出来て、USBでPCと直接接続して使用出来る、オプションのmaglinkを同時に入手してみた訳だ。
このmaglinkはSIMAGIC社製のDDホイール以外で使用するには他社のQR(クイックリリース)を取り付ければそれが実現可能になるキット。
因みにSIMAGIC QRで適合するのはMOZA RacingやSimExperience AccuForceProV2がそのまま接続出来る。しかし、他のDDと併用するとなるとQRの形状が異なるため、メス型のQRも揃えないといけないため、仮にQRのラインナップを揃える同社製QRだと約1万円ほどするためコスパが悪い。これは適合するものがAliExpressで一個5000円ほどのモノが入手可能であるが、納期的に時間が掛かり過ぎる。
あと、例えばSimucube2やCAMMUS Racing、FANATECなどは適合しないため、各々の規格のQRを用意すると各々のブランドのDDで使用可能である。
そこで、今回は比較的単価が安くて、使用感もしっかりしてるCAMMUS製のQRが複数個余っていたため、今は暫定的に使ってみる事とした。
因みにネットショップで3000円ほどで売られているQRでも良いが、成型精度に個体差があるため、使用感的には妥協して使う外ない。
手始めに、手持ちで所有している最もパワフルなDDであるOSWと、CAMMUS QRにmaglinkという組み合わせでテストしてみる事としました。
maglinkの取り付け方は簡単で、付属のステアリングパネルに他社製又は同社製QRをコレに換装するだけ。
ハーネスには強力なマグネットが仕込まれていますが、方向が逆だと反力が働いて接続できない様になっているため、それが分かるように親切設計になっている。尚、接続口にはスライド溝があるためスムーズな脱着が可能であるが、ドライビング中に抜けるなんて事は皆無です。
付属のUSBメス型にUSBを接続するとGT Neoステアリングホイールに通電するので簡単に認識してくれる。
30Nmほどのトルクを掛けて約一時間ほど軽くドライビングしてみましたが、GT Neoからは全く擬音も発生せず終始スムーズ。
MOZA RacingのKSステアリングと違って、GT Neoは手に持った感触に適度な重厚感があり、そしてやや重めなので、強烈なキックバックがあっても角が無くマイルドに余計な衝撃を緩和してくれる。
この辺はステアリング自体に強度が担保されていないと、妙にギシギシしたり、伝わるFFBに雑味が混ざるのですが、GT Neoにはそれが全く無い。
4パドルの内、マグネティックが2パドルであり、他はアナログという構成であるが、パドルの質感が、社外のアルミ製のパドルシフト(一個1万5千円相当)のモノより同等かやや上の質感であり、凄くしっかりとしたシフト操作が出来る。
これは他社のステアリングと比較すると写真の何れの中でもダントツに良く、4万3000円代のステアリングの質感とは思えない位に強度が担保されており、質感も凄く良いのである。
ボタン類のイルミも相まって、見た目も映えますし、単に「見た目だけのパフォーマンスではない」という感想です。
これは私が過去に所有しているカスタムレプリカの10万円クラスのステアリングと同等な強度と安定性を誇るので、本体4万3千円+maglink 5500円という事でコストパフォーマンスは凄く良い!
30Nmは余裕で対応しているのでMax35Nmでも全然問題ないだろうという見解です。
さて、このSIMAGIC GT Neo &maglinkの組み合わせ。
主にステアリングのラインナップを標準で揃っていないSimucube2やAccuForceProV2などのユーザーは気になる存在となると思います。
イルミのボタン色や明るさは”Sim manager2”というソフト上でクリックするだけで簡単に変更が出来るので、MOZA Racingの様に両サイドのスティックを内側に長押ししてポチポチしながら変更するよりも煩わしさがなく超簡単です!
因みにSIMAGICブランドはメーカー直での購入は、送料が凄く高くつくので、日本国内においても販売代理店で入手したほうが余計なコストが掛からずに済む。
例えばステアリングはmaglinkとのバンドルキットが$308で送料が$300も掛かるため、凄く高くなってしまう。日本国内で購入するには在庫があれば即買いしておいた方が良いだろう。SIMAGIC同社製ステアリングは全体的に設定単価が高いが、GT Neoだけは非常に安いので売り切れするのも時間の問題だろう。欠品していると次回入荷までのインターバルが長くなるのでタイミングには注意が必要です。
SIMAGIC QR形状互換・・・MOZA Racing、AccuForceProV2
近年リリースされているステアリングは各社の品質が高くなってきているので、何年も使いまわしているFANATEC formula V2が耐久面でもダイヤル類においてもクオリティーで劣ってきているので、FANATECとしてもPodium DD2クラスのハイトルクDDが存在している事からそろそろ設計を見直さないと古さを感じてしまう時代になりました。
今後、GT Neoの様な他社製のハイトルクDDでも安心して使えるようなステアリングがリリースされると選択肢も増えるので嬉しいですよね!
まだ、この様な安価でありながらハイクオリティーなステアリングをどんどんリリースして欲しいところです。
さて、今回はこの辺で!
またね!!