マイド!(* ̄0 ̄)/
何かいいシフター無いですか?とよく聞かれますが、私も過去に5000円程度~18万円以上するものや、軽く20万円オーバークラスに相当するハイエンドなシフターなど扱った事があるのですが、やはり人に薦めるにはコストパフォーマンスに優れる且つリアルチックなシフターを紹介し易い。
理由としては本格的にするなら湯水のように投資すれば確かに良いものは手に入るだろうけど、特にHパターンシフターって世の中の需要はイメージしているより小さい。
多額のコストを投じた割には良くないモノだって実は世の中にあったりする。まあ、そこは自己満足のゾーンになる事もある(笑)
過去に、お付き合いのあるブランドにHパターンシフターを開発して欲しいんだと思いの旨を伝えたところ、それほど需要があるという認識では無かったため話が進まなかったという経緯もあったりすることから、そこはビジネスとしても絡む部分ではあるので致し方無いところだろう。
Heusinkveldですらも過去にプロトタイプまで造っておきながら市場に出していない理由としてもそういう事だろうと思いますね。
さて、そんな中でも、現在マーケットに出回っていて最もコストパフォーマンス的に優れたHパターンシフターをピックアップしてみたが、何方もシーケンシャルの切り替えられますし、何しろ6万円アンダーで手に入る信頼性の高いシフターで代表的なモノはこのふたつに絞られるだろう。
構造的な部分と設計面においてこの2台以外は性能や質感も一般的なヒトからするとイメージと実際の使用感は乖離していくため、似たようなものを用意して話をしていくとしよう。
謳い文句ほど良いものではなかったり、投資した金額に見合っていたか?というとどうでもないと感じているユーザーも居るでしょうから、今回、御紹介するのは代表的な2台に絞る形とします。
尚、シフターはお値段相応という訳ではない相場なので、単純に生産工数が少ないから販売値も高かったり、個人製作に毛が生えた程度だったりと様々だ。
シフターというモノはメカニカルにしていくと内部構造的に複雑になる。単なるスイッチ式だったり非接触磁気センサーさえ採用されていたりする。
使用感的にリアルチックであり、シーケンシャルシフトも実装していて欲張りで、確実に物理的にも壊れにくい頑丈なシフターで6万円以下のシフターでおススメなのはコレしかない!
その差を交えて御紹介していくとしましょう。
FANATEC ClubSport SQ V1.5シフター
FANATECブランドからリリースされているClubsSport SQV1.5シフター。実はかなりな年数が経過しているが、ボディーのデザインは全く変えられておらず、中身だけがエボリューションしている。
過去を遡ると独自ポテンショメーターを採用したモデルがあったり、磁気センサーになってからも、実はシーケンシャルが無かったりするモデルも存在する。これをもし、中古で買うとするならばパッと見の外観では判別が難しいため、どういった時期に入手したのか確認する必要がある。
さて、このClubSportシフターですが、Hパターン、シーケンシャルともに磁気センサーを採用しています。基本的にシフターはゲートを介してシフトチェンジの感触は凄く良い。安価帯最強なんじゃないかな!と思えるほどで、シフトチェンジするのはシーケンシャル共にコキン!と効いてて心地よい。
シフトをPUSHして左奥へ押し込むとR(バック)ギアへ入る。右側奥でシフトをPUSHすると7速が存在する。R+7速ミッションだ。
シーケンシャル(SQ)の切り替えは側面に備わるスライドをぐーーっと押すと機械的に切り替わる。
値段的には3万円を切る価格で販売されており、10万円アンダーならシフトの質感だけをとると凄く良くできたシフターだと思いますね。
接続方法としてはFANATECホイールベースに接続する際はRJ12コネクターケーブルを挿せばOKだが、別体でUSB接続して使用する際にはFANATECからリリースされているUSB変換アダプターが必要。
キャリブレーションするにはFANATECのソフトが必要なのでダウンロードしましょう。
シフトグリップは丸型と少し長いパターンが付属してくる。同梱物はRJ12コネクターケーブルと同社製ハンドブレーキを固定するコレットとネジ類となっている。
ネガティブ要素
唯一のネガティブ要素は稀にお見受けする磁気センサーの誤検知だ。①これは新品時に発生していなくとも経年で発生する事があったり、②初期の工場生産時に組む際の生産ロット(作業担当者次第?)や、③輸出される際の配送手段で船便だったりするロットだと起きてる症状である。
①に関しては内部構造上、どうしても実際の車両とHパターンシフターと酷似した設計であるためにシフトした時の強い振動が原因だったり、経時での老朽化で伴うもの。
②に関しては小さなボルト類でも機械締めなために、仮に雑な作業オペレーターがパーツを組んだ時に発生している可能性はある。ねじロック剤の添加量もまちまちで多すぎたりするもんだから他のパーツにまで垂れている事も稀にある。
③に関しては品質の低いリチウムイオングリスを使っているせいか、普通はあり得ませんけれども船便=コンテナーの中で暑い空間に晒された際にグリスから揮発した油分を含んだ気体がシフター内部に充満して基板類を汚染しているケースもあったりする。真夏の炎天下の船便でコンテナー内は90℃くらいにはなっているとは思うが普通はその程度の温度域ではグリス自体が分解しないが、品質があまり宜しくないグリスを使うとその可能性は無くもない。船便に限らず陸送においても同じことが言えるため、なるべくなら品質が普通程度のグリスを使って欲しいところ。
稀に新品でも箱から開梱した際に袋の中がオイルまみれになっているシフターがあるため、この推論は当たっていると思います。
これに関しては当方でもメンテナンス方法は、ブログやYouTube動画でも紹介しているので参考までに御覧になって下さい。
私の場合は割と新品時に施工しているので5年間ほどの間でも誤検知=誤作動を起こす事は稀で、その間に解体してメンテナンスすらしていません(笑)
SIMAGIC DS-8X SQシフター
発売されて未だ日も浅いが、設計面的にも強度的にも信頼性の高いシフターのひとつ。
価格的には54000円台とFANATECに比べると倍近いが、設計面やしっかりとした造りが個人的には好印象。中華の安価帯のモノや、この価格以上~11万アンダーの高価なシフターを買うよりは確実に幸せになれる一品。
https://en.simagic.com/product/60
シフトの感触としてはちょっと今どきのリアルなタッチと違う。昔流行ったTOYOTA AE101カローラレビン・トレノみたいなシフト可動部の腰から倒れるあの質感が似ているか。FANATECシフターと違って感じるシフトの質感はこの部分にある。
カチンとゲートに入るシフトパターンはR(バック)+8速。
Rと7速・8速ギアは両端でリングをPullしながらシフトをPUSHする事によりゲートに入る仕組み。R+8速シフトだ。
SQへの切り替えは側面に備わる機械式レバーを90度倒せば切り替わる。
気になるシーケンシャルシフトの感触もHパターンと同じ様な質感で、頑丈なジョイスティックを倒している感覚なので少し好みが分かれそうだ。
造りとしてはフレームを含めて丈夫な構造をしており、いまのところ誤作動さえ起きていないので信頼性が高い事から、誤検知・誤作動に関する不快感が生まれる事は先ず相当低いと思われます。
キチンと正確に操作しないとシフトミスと認識し易いRaceRoomRacingにおいてもちゃんと認識しているので走っていて調子が良かったです。
接続もPCにUSBで接続するだけで検出し、必要なドライバーをインストールしてくれるので煩わしさは無い。特に専用ソフトも要らない。
ノーマルの丸グリップがやや大きい場合は、一般乗用車用のノブが着くので好みのものに換装すると良いだろう。私はパターンの刻印されていないグリップに換装済み(笑)
ネガティブ要素
現段階においてネガティブととれる要素はない。唯一言えるのがシフトした時の感覚くらいだろうか。
全体的な稼働ストロークはFANATECシフターより少しだけ大き目だけれど慣れてしまえば問題ないだろう。
まとめ
初期不良がある可能性があるけど初期のメンテナンスさえキッチリしていれば恐らくは誤検知による不快感が生まれないであろうFANATEC SQシフター。シフトした感触に若干の好みが分かれるかもしれないが、確実に操作が出来てFANATEC同様に丈夫な構造であるSIMAGIC DS-8X SQシフター。
過剰な値段設定ではないし、操作感も悪くはなく、丈夫な構造体であるシフターの2台。
やはりそこにはプレイしている瞬間瞬間に不快感など無い環境を求めたいですし、安価なシフターだとどうしてもカシャカシャ感があってチープに思えるモノ。
特に乗用車にのっておられる大人の方々や、これからHパターン車に乗るであろう若者にこれ等のレベルのシフターは個人的にもお薦めです!
今どき、CVTやパドルシフトがカーラインナップを占めている中、カーディーラでもカタログに載っているのはそういう系統のものばかり・・・。
しかし、昔の車に乗ってる感が欲しいとか、好きな車をHパターンシフトでドライビングしたいと思えるならば練習にもなるので楽しみながら走る感覚が得られます。
楽しいSIMライフをお送りください🍀*゜